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最近、YouTuberの配信背景やZoomミーティングで本棚を映す人が増えています。本棚を背景にすることで知的な印象を与えられる、という意識が働いているのかもしれません。確かに大学教授の研究室は本で溢れていますが、現代人はいつ本を読んでいるのでしょうか?
だいぶ前ですが、片付けのコンマリがデビュー当時、自分の本棚がすっきりしているのを見せるために自分の本棚を動画で映していましたが、本がしょぼくてがっかりした・
電車内で本を読む人を見かけることは少なくなり、参考書を開く高校生と文庫本を手にしているも主にご年配の方々です。本は映画のように、従来の形態では徐々に衰退していくメディアで新書がなくなるのも時間の問題です。
では、なぜ部屋に大量の本を置くことが「かっこいい」とされるのでしょうか?本の売り上げ事情とは逆行しています。私の場合、以前は膨大な量の本を所有していましたが、引っ越しを機にほとんどをスキャンサービスでPDF化しました。今見える本棚よりも、デジタル化された本の方が何倍も多いのです。
別のブログでも紹介していますが、本は全て読み上げで聞いているので、最近は本を手に持って読んだ記憶がありません。本を読む時間は、移動時間や寝る前、特に単純作業中の全ての時間が読書に費やされています。本を読むために必要な脳の処理が空いている時間の脳の処理を読書に回しているのです。最近バイト中に本が読めないので、読書スピードが落ちています。
本をPDF化する際に文字もOCR(文字のフォント化)されているので、私の読書スタイルは、主に音声読み上げを活用しています。最初の読み込みで全体像を把握し、マーカー・タグを貼り、引っ掛かりがある場合はに再読。2回目以降は深く理解ために、ながら読書はやめて集中して読む。その際も、単語検索を多用し、必要個所をスキップしながら読む。
また近年、AIの英訳の能力が向上したことで、下手な和訳よりも優れており、また単語検索が簡単にできます。英語の方がAIのトークン量が少ないので、日本語ではできなくても、一章まるまる読み込ませて要約することが可能です。このことにより、日本語の本を読むよりも、ラテン語を基本とする英語やフランス語の本を読む方が効率が良い場合があります。AIを使って読書する場合は日本語は効率が悪いと言えるでしょう。
親戚のおじさんの会社の本棚を見ると、それらしい本は並んでいますが、経営術や話題になったイーロン・マスクやジョブズの伝記のようなものばかりです。本来は本棚に並べるべき本は、もちろん趣味のマニアックな本を並べるというのも一つの方法ですが、本が書かれる際に引用された参考文献の引用数が多い本を本棚に置いておくべきではないでしょうか?並べるべきは本でしか味わえない図版であったり、素晴らしい想定の本ではないでしょうか。