眠りとは、それに落ちる瞬間は
世界と私の境界線が無くなって中和する瞬間。
眠りに落ちてしまうと私が消滅してしまう。
寝れないときは私が世界から離れ、私という客観的があり私が見ている
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私は悲しい癖で、顔を両手でぴったり覆っていなければ、眠れない。顔を覆って、じっとしている。
眠りに落ちるときの気持って、へんなものだ。鮒(ふな)か、うなぎか、ぐいぐい釣糸をひっぱるように、なんだか重い、鉛みたいな力が、糸でもって私の頭を、ぐっとひいて、私がとろとろ眠りかけると、また、ちょっと糸をゆるめる。すると、私は、はっと気を取り直す。また、ぐっと引く。とろとろ眠る。また、ちょっと糸を放す。そんなことを三度か、四度くりかえして、それから、はじめて、ぐうっと大きく引いて、こんどは朝まで。
おやすみなさい。私は、王子さまのいないシンデレラ姫。あたし、東京の、どこにいるか、ごぞんじですか? もう、ふたたびお目にかかりません。太宰治「女生徒」文末

